まさに横須賀市の宝
横須賀市FM戦略プランに基づき廃止・再編が計画されている「秋谷老人福祉センター」に現地視察へ行ってまいりました。
この施設は、まさに横須賀市の宝と呼べる素晴らしい立地と環境を有する老人福祉センターでした。
まず、この施設の立地は、まさに横須賀の景勝地の一つと言えるでしょう。海を望む絶景は、利用者の皆様に心の安らぎと癒しを与えてきたことでしょう。
また、施設内部も、囲碁・将棋、マッサージ機、電位治療器、図書室、教養娯楽室、大広間、カラオケなど、高齢者の方々が楽しく過ごせる設備が整っていました。
利用者の方々も、コロナ禍の後順調に利用率が増加してきており、様々なイベントも盛りだくさんと、まさに地域の高齢者の憩いの場となっていたことが分かりました。
老朽化と耐震基準の問題
しかしながら、建物の老朽化と耐震基準の問題は看過できません。視察した限りでは、鉄筋コンクリート造りの堅牢な建物に見えましたが、旧耐震基準の時期に建築されたものであり、安全面での課題があることは事実です。
そのため、横須賀市FM戦略プランに基づき、秋谷老人福祉センターの廃止と大楠幼稚園跡地の活用による地域拠点の整備は、やむを得ない判断だと理解しました。
ただし、この施設が地域の高齢者にとって大切な居場所であったことは確かです。そのため、跡地の活用においては、地域活動スペースの確保や、民間との連携による新たな取り組みなど、利用者の皆様のニーズに応えられる方策を検討していただきたいと思います。
現管理を行っている管理者にお話を伺えましたが利用者からは存続を切に願っており、耐震補強工事等を施して今の老人福祉センターとしての存続を希望している方が大勢いると切実な思いを伺いました。
その声を行政は真摯に受け止めて今後の計画を進めて行くべきだと強く思いました。
また、移転が決まった際は秋谷老人福祉センターの利用者の方々が、他の施設に円滑に移行できるよう、十分な情報提供と支援体制の整備も重要だと考えます。
新たな地域拠点の整備に取り組む
高齢化が進む中、地域の高齢者の方々が安心して過ごせる場所の確保は喫緊の課題です。今回の廃止・再編は、長期的な視点に立った判断だと理解しますが、利用者の方々の気持ちにも寄り添いながら、新たな地域拠点の整備に取り組んでいただきたいと思います。
さらに、この施設の跡地活用においては、地域の活性化にも寄与できるよう、民間事業者との連携を検討することも重要だと考えます。例えば、地域の特産品の販売や、高齢者向けの生活支援サービスの提供など、地域に根差した取り組みを展開することで、新たな賑わいを生み出すことができるでしょう。
以上が、現地視察を通して感じた所感です。
横須賀市議会議員:ひろなか信太郎