厚労省・国交省との介護保険制度に関する意見交換会を実施しました
市民の暮らしを支える介護制度の未来に向けて
2025年11月21日、「介護保険制度の現状と今後の在り方」について、国との意見交換会を実施しました。
本意見交換会は、逗子市議の平野議員、横浜市議の坂井議員、そして横須賀市議の私・ひろなかの3名で連携して行ったものです。
なお、本件の実現にあたっては、松沢成文参議院議員に多大なるご尽力をいただきました。
現場の声を国に直接届ける機会を設けていただいたことに、心より感謝申し上げます。
当日は、厚生労働省および国土交通省の担当者の皆さまにご対応いただき、介護・福祉・交通といった分野を横断しながら、率直で実りある意見交換を行いました。


意見交換会の主なテーマと内容
1.介護保険制度における「二極化」の課題
逗子市を一つのモデルケースとして、高齢化率32%、後期高齢化率22%という地域特性の中で、【訪問介護サービスが所得状況によって二極化しつつある現状】を指摘しました。
現場では◆ 採算性の問題から生活援助サービスを受けにくい
◆「ヘルパーがいない」という理由で実質的にサービスを断られる
◆ 介護保険だけでは経営が成り立たず、事業者の撤退やM&Aが進んでいる
といった声が上がっています。
国からは「介護保険サービスは公平な制度であり、所得による提供拒否は認められていない」との見解が示されましたが、【制度の理念と現場の実態との乖離】が大きな課題として共有されました。
2.制度改革と財源の考え方
介護現場の持続性を確保するため◆ 介護保険料を全国一律で引き上げる
◆ 低所得者には自治体による減免措置を組み合わせる
といった、「支え合い」を前提とした制度設計」について問題提起を行いました。
国からは、人手不足や物価高騰への危機感が示され、処遇改善や経営支援に向けた予算確保にスピード感をもって取り組んでいるとの説明がありました。
3.介護現場の生産性向上とIT・AI活用
IT・AI活用IT・AI活用
介護記録の音声入力や見守り機器など、IT・AI活用は進みつつあるものの、
◆ 初期費用の負担
◆ 補助金終了後のランニングコスト
◆ 現場のITリテラシーや心理的抵抗
といった課題から、中小事業所では導入が進みにくい現状があります。
「IT導入と賃金向上を一体で評価するインセンティブ設計」や、業務プロセスの標準化の必要性について意見を交わしました。
4.事業の大規模化・集約化と規制の在り方
介護事業が成熟期に入りつつある中で◆ M&Aやグループ化による経営の安定
◆ デイサービスにおける看護師配置義務など、現場の実態と乖離した制度
について課題を共有しました。
特に、「自治体ごとに異なる解釈やローカルルールが現場負担を増やしている可能性」については、国による実態把握と周知の重要性が確認されました。
5.地域交通資源の共同利用
送迎車について送迎車について
デイサービスや保育施設などの送迎車が個別に運行され、非効率になっている現状を踏まえ、
◆ 送迎車・タクシー・バスなどの「混載」
◆ ライドシェア的発想による地域交通の再構築
について意見交換を行いました。
逗子市のように交通空白地ではない都市部だからこそ、「新たな福祉交通モデルを構築できる可能性」が示されました。
今後に向けて
今回の意見交換では、多くの課題認識を国と共有することができましたが、
◎制度と現場の乖離をどう埋めるのか
◎中小介護事業者への具体的支援策
◎提案を制度としてどう具体化していくか
といった点については、引き続き検討が必要です。
このような機会を設けていただいた松沢成文参議院議員、そして真摯に耳を傾けてくださった厚労省・国交省の皆さまに、改めて感謝申し上げます。
今後も、逗子・横浜・横須賀の議員が連携し、「市民一人ひとりの生活がより良くなる介護・福祉制度の実現」に向けて、現場の声を国へ届け続けてまいります。
横須賀市議会議員:ひろなか信太郎