厚生労働省との意見交換会を実施しました
政治と介護を紡ぐ会は、介護・福祉の現場課題を国の制度・政策に反映させることを目的に、厚生労働省との意見交換会を実施しました。
本意見交換会には、全国各地で介護職として現場に携わりながら活動する地方議員や、福祉・介護分野の実務経験者が参加し、厚生労働省の関係各課の皆様と率直な意見交換を行いました。
衆議院解散直後という多忙な時期にもかかわらず、本会の趣旨にご理解をいただき、時間を割いてご対応いただいたことに心より感謝申し上げます。


現場の実情を踏まえた重点要望
今回の意見交換会では、特に現場への影響が大きい以下の5項目を「重点要望」として提示しました。
訪問介護(生活援助)の報酬体系の見直し人材不足・人件費高騰・移動コストの増大により、訪問介護事業の継続が困難になっている現状を共有し、生活援助でも事業が成り立つ報酬体系への見直しを要望しました。
住宅改修費支給限度額(20万円)の見直し制度開始以来据え置かれている上限額が、物価・資材費・工賃の高騰に見合っていない現状を指摘し、実態に即した制度改正を求めました。
障害福祉・施設系研修制度の柔軟化相談支援専門員やサービス管理責任者、グループホーム管理者等の研修要件が、人材の流動性を阻害している実態を共有し、国基準の明確化と運用改善を求めました。
要介護認定更新制度の負担軽減と運用改善過疎地を中心に、認定調査員・審査会委員の不足が深刻化している現状や、主治医意見書を巡る課題について問題提起を行いました。
ケアプランデータ連携システム・介護情報基盤の普及促進地域包括支援センターを含めた面的導入の重要性、費用負担やICTリテラシー格差への配慮、国主導での普及促進策について要望しました。
「求めるだけでなく、制度全体を考える」
意見交換の中では、単に「現場が苦しい」という訴えにとどまらず、介護保険制度全体の構造にも言及しました。
特に、要介護認定や事務手続きに多くのコストがかかっている現状を踏まえ、IT・デジタル技術やAIの活用によって事務負担と財政支出を抑制し、その分を現場の持続性確保につなげていく必要性について問題提起を行いました。
ケアマネジャーの「質」をどう考えるか
また、ケアマネジャーの更新研修を巡る議論の中では、「質の維持・向上」が求められる一方で、その「質」が何を指すのかが明確に定義されていない点について意見が交わされました。
現場で働く当事者の視点を制度設計の議論により反映させることの重要性についても、強く共有しました。

今後に向けて
本意見交換会で示された要望や意見については、重点要望項目を中心に、厚生労働省から文書での回答をいただく予定となっています。
政治と介護を紡ぐ会としては、今回のやり取りを一過性のものに終わらせることなく、各自治体・議会での政策提案や国への継続的な働きかけにつなげていきます。
現場で働くからこそ見える課題を、制度を動かす力に変える。
これからも、介護・福祉が「続けられる仕事」「誇りを持てる仕事」であり続けるために、活動を積み重ねてまいります。
横須賀市議会議員:ひろなか信太郎
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